ダイオプサイド(Diopside)「透輝石(とうきせき)」の柱状結晶です。
英名のDiopsideは“倍・外観”を意味するギリシャ語から1806年にフランスの鉱物学者アユイ(René Just Haüy)によって命名されました。カルシウムとマグネシウムの珪酸塩鉱物(CaMgSi2O6)で純粋なものは無色ですが、マグネシウムを置換する鉄の含有率に応じて緑色を帯びます。そして少量のクロムを含むことによって鮮緑色に発色した透輝石はクロム透輝石(Chrome Diopside)と呼ばれます。鉄が多くなると灰鉄輝石(Hedenbergite CaFe2+Si2O6)になります。
輝石グループ(Pyroxene Group)はSiO4の珪酸4面体が頂点2つを共有して鎖のように連結した単鎖イノ珪酸塩です。イノはギリシャ語で鎖を意味します。透輝石は共有されていない酸素がマグネシウム、カルシウムと結合します。鎖の連結よりも鎖間の結合の方が弱いので劈開が生じます。c軸方向に伸びた柱状の柱面(m面)に平行な2方向に劈開が良好となり、(110)と(110)は約90°で交わります。
この標本は12cm以上ある大きなサイズです。濃いフォレストグリーンでガラス光沢のクロム透輝石です。
産地:Malacacheta, Minas Gerais, Brazil
Malacacheta ミナスジェライス州 ブラジル産
幅:約122mm
奥行:約65mm
高さ:約37mm
重さ:291.4g
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